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【症例】正中離開をマウスピース矯正で改善
2024.10.31
治療内容 | マウスピース矯正 |
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期間 | 8ヶ月 |
治療回数 | 18回 |
費用(施術当時の料金) | 880,000円(税込) |
治療前の状態・主訴
患者様は、10年ほどメインテナンスで通院している30代の女性の方で、前歯の歯並びが気になるとのことで相談を受けました。
これまでも、前歯の正中離開について、何回か矯正治療のお話させていただいておりました。しかし、その時はお子様が小さく費用もかかるため様子を見ている状態でした。
当院は矯正専門の医院ではありません。そのため、本格的なワイヤー矯正を行なう場合は、矯正専門医が勤務する馬車道アイランドタワー歯科へ、治療をお願いすることが多いです。
患者様にも一度そちらにご相談いただいたのですが、ワイヤー矯正には抵抗があるようで他の治療がないかとお話を受けました。
当初は補綴的に削ってかぶせるという方法も考えましたが、下の前歯の叢生があるため、どうしても内側に歯を入れることが難しい状況でした。
そんな折に、技工士の方からマウスピース矯正のシステムを導入したというお話をお聞きしました。
マウスピース矯正は、厚さ0.5mmほどのマウスピースを食事や歯磨きをするとき以外ずっと装着し、2週間に一度ぐらいのペースでマウスピースを交換しながら、少しずつ歯を移動させるシステムとなっています。
ワイヤー矯正のように目立つことなく、また比較的痛みも少なく矯正治療が可能です。
患者様もこのマウスピース矯正を希望されました。
治療詳細
型取りを上下で行って、コンピューターのシミュレーションを行いました。
このようなシミュレーションデータが得られます。今回のケースでは、正常な歯並びに変えるために、約18回マウスピースを交換する必要があるようです。ただ、これはあくまでシミュレーションに過ぎないので、実際はもっと枚数が増えることもあれば、少ない枚数で終了するケースもあります。
おおよそ2ヶ月に一度のペースで型取りをして、技工士さんと進捗状況の相談をしながら進めていきます。
今回の患者様は歯の動きがよく、スムーズに矯正が進みました。
マウスピースの違和感もそれほど出ることなくすぐに慣れていただきました。歯を移動する痛みも少なく、約10ヶ月間の治療で上下前歯の歯並びを改善することができました。
現在は動かした期間と同じだけの保定期間を設けるため、日中も常にマウスピースをつけてもらっています。歯の揺れが落ち着いてきたら、夜寝るときだけ上下でマウスピースを装着してもらうようになります。
治療後の様子
矯正治療を行うと歯と歯の間の歯茎が下がってしまい、ブラックトライアングルが出現することがあります。今回も前歯の正中に現れてしまいましたが、そこまで気にならないようでしたので経過を見るようにしています。
また、矯正治療後は噛み合わせの調整が必須です。矯正治療を行うと、どうしてもバランスの良い噛み合わせを与えることが難しくなります。歯の位置は変わったとしても、噛む位置まではなかなか変えられません。そのため、矯正治療終了後はメインテナンスのたびに噛み合わせをみながら、必要があれば適宜調整を行います。
主な副作用・リスク
・予後を完全に保証するものではありません。
・歯並びの状況によってはマウスピースでは矯正しきれないケースがあります。その場合は、専門の先生にご紹介させていただきます。
・歯と歯の間にブラックトライアングルができることがあります。
・矯正の状況によっては、歯根の吸収が起こり歯の動揺につながることがあります。
・しっかりと保定を行わないと後戻りすることがあります。
歯並びが気になる方はお気軽にご相談ください
今回は前歯だけという非常に限定された条件であったため、比較的簡単に治療を終えることができました。
マウスピース矯正は、歯を削らずに理想的な位置に動かすことのできる画期的な治療方法です。しかし、その反面で適応となる治療範囲は限られるため、症例の見極めが非常に重要です。
もし歯並びが気になるようでしたらいつでもご相談ください。
みらい歯科 院長 出口 真太郎
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