歯周病治療
状況に応じた最適な歯周病治療をご提供します

歯周病は、歯を支えている骨や歯ぐきが細菌の感染によって冒されてしまう病気です。骨がやせ、歯がグラグラし始め、遂には歯が抜けてしまいます。
歯周病の厄介なところは、むし歯と同じく、かなり進行するまで自覚症状がない点です。気が付いた時にはひどく進行してしまっていることが多く、また失われてしまった骨は、元に戻ることはありません。
まずはしっかり検査し、進行状況を把握しましょう。
歯周病の治療方法
歯周病の原因とされる細菌をBML(細菌検査キット)を使って検査します。患者さんの進行状況を把握し、最適な治療方法をご提案します。
また、歯周病が進行する原因としては、むし歯や悪い噛み合わせ、また歯ぎしりや食いしばりといったことが挙げられます。そのため、治療にあたっては総合的な対応が必要となります。
お口の健康を保つことは、患者さんの健康管理の出発点。当院では、患者さんのよき相談相手となり、専門的な知識をご提供していきたいと思っています
歯肉炎と歯周病の治療

歯肉炎とは、歯ぐきにのみ炎症が起き、ブラッシング時などに歯肉から出血します。歯周ポケットに歯垢が溜まっており、セルフケアとPMTCで完治できます。
初期 | ||
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症状 | 歯ぐきに炎症があり、ブラッシングにより出血します。痛みを感じないことも多いです。 |
治療例 | どの部分に炎症があるか検査をし、歯石を除去します。またブラッシング方法を確認します。 | |
治療期間 | 2~4週間程度 | |
中期 | ||
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症状 | 歯垢や歯石により歯周組織に炎症が生じます。口臭が強くなり、容易に歯ぐきから出血します。歯がグラつく場合も。 |
治療例 | どの部分に炎症があるかを検査し、歯石を除去します。症状がひどい箇所は歯周ポケット深くまで徹底的に掃除します。またブラッシング方法を確認します。 | |
治療期間 | 1~3ヶ月程度 | |
後期 | ||
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症状 | 歯がグラつき、歯ぐきが腫れることがあります。触れると痛み、強く噛めない場合も。 |
治療例 |
検査をおこない、抜歯することもあります。ほかの歯が同じようにならないよう、歯周病の治療をおこないます。 最終的には、1~2歯欠損している場合はブリッジで、3本以上の場合は入れ歯になることが多いです。 |
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治療期間 | 1~3ヶ月程度 |
歯周病治療の手順
歯周病はブラッシングだけでは治りません。必ず検査を受け、治療計画を立ててメインテナンス(PMTC)をすることが重要です。
スタート! |
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生活習慣(食事・喫煙・ブラッシングなど)のご相談や、現状の歯ぐきの検査、記録をおこないます。それから治療法をご説明します。 |
ステップ1 |
目に見える歯石を除去します。 |
ステップ2 |
歯と歯ぐきの間の歯石を慎重に除去します。1回におこなう処置は、2~6本ずつです(処置には麻酔を用いることもあります)。それから歯面を磨き上げ、汚れを付きにくくします。 |
ステップ3(進行している方) |
麻酔をした上で歯ぐきを切開し、奥にこびり付いた歯石や汚れを徹底的に除去し、その後縫合します。また、必要に応じてほかの部分から健康な歯ぐきを移植し、骨の再生をおこないます。 |
ステップ4 |
処置後にはメインテナンスをおこないます。歯と歯ぐきは毎日使うもの。専門家による定期的なメインテナンスが必要です。 |
おもな歯周外科治療
歯周病が進行してしまうと、歯科衛生士によるブラッシング指導や、スケーリング・ルートプレーニングといった表面からだけの処置では、治療が追い付かなくなってきます。その場合には、歯ぐきを切開するなどの外科処置が必要となります。
歯周外科治療の代表的なものは、次の3つです。
1.歯周ポケット掻爬(そうは)術 |
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歯周ポケットがまだ浅い、初期症状の場合におこなう処置です。歯ぐきに麻酔をし、歯周ポケットの中の歯垢や歯石を除去していきます。 肉眼で確認しながら進められる処置ではないため、高度な技術が必要となります。 |
2.フラップ手術 |
歯ぐきを切開して歯を支える骨から剥離させ、歯根を露出させた上で、歯垢や歯石を除去する手術です。症状が進行し、歯周ポケットが深くなってしまった場合におこないます。 |
3.組織再生誘導法(GTR法) |
歯周病の悪化により、後退してしまった歯ぐきや歯を支える骨の再生を誘導します。歯ぐきを切開して歯垢や歯石を除去した部分に特殊な保護膜を入れることで、歯根膜や歯を支える骨を保護し、組織の再生を促します。 |